「やさしい文章教室」執筆の手引き

〈最低限の知識〉

 文章は読者にわかりやすく読めることが前提です。「いい文章とは、わかりやすい」ことで、それは作家の作品にもいえます。

 

 先に書きましたが、第1にワンセンテンスの間隔を短くすること(読売カルチャーセンター・葉山教室より)。

 ジャーナリストの本多勝一氏は、たくさんの文章教則本を出版していますので参考にしてください。 「Aが(主語)言った(述語)。」のように、短いことはわかりやすいのです。Aを修飾する表現がある場合でも、主語と述語の間隔は短い方がいいのです。


 「小さいときから利発とうたわれた、頭のいいAが言った。」と「Aは小さいときから頭がよく利発とうたわれたが、そう言った。」を比べてみてください。形容や修飾などが長いとき、主語が何をどうしたのか不明になりやすい。ですから主語であるAをできるだけ後ろ、「言った」という述語に近いところに置きます。


 もちろん、文章表現は一様ではないですから決まりごとではありません。野坂昭如、三島由紀夫氏の文体などはまったく個性的です。しかし、基本をまず知ることが大切です。


 ②句読点の打ち方は読みやすいことを優先します。

 主語のあと助詞の「は」や「が」の次に読点の「、」をよく打ちますが、必ずしもいいわけではありません。むしろ、一息つける場所に打った方がよい場合があります。漢字が続くとき、かながつながるとき、前後の言葉を分けた方がわかりやすいときにも読点を打ちます。


 「昨夜雨が降った」は「昨夜、雨が降った」。「あにいもうとは仲がいい」は「あに、いもうとは仲がいい」。「毎日新聞を読む」と「毎日、新聞を読む」では意味すらちがってしまいます。


 やたらに多い読点は流れが悪いし、長い文節になると意味が通じにくくなります。新聞などで気をつけて読む習慣をつけます。


 改行をどこでするかは自由の範疇ですが、物語や場面の転換で基本的に改行します。

 新聞では長くても10行以内がよいとされています。意識的に改行することを身につけます。ただし1~2行で改行するのは、逆に読みづらいもの。宇能鴻一郎文を参考に。

 

 ④漢字や数字、送りがなは統一した使い方にします。
 前半では漢字、後半でかな、といった使い方に注意します。書き上げたら一度、このことだけで全文を読み返すと発見しやすいです。これも習慣にしたいもの。年号は西暦が基本で、元号を使うときは西暦と併用して書きます。数字はアラビヤ数字が基本。


 漢字やかなの使い方などを統一した表、使用メモを作って原稿に張っておくと、迷ったときに便利帖になります。完成するまで原稿に添付して使います。


 最近の傾向は「漢字を開く」として、かなり、ひらがなを多用する傾向にあります。

 これは好みの範囲でしょう。ただし「かんじがわからない」は「漢字」なのか、「感じ」なのか不明です。また、漢字の方がイメージや情景が浮ぶときもあり、「おどり子」と「踊り子」はどちらがいいでしょうか。


 踊り文字・繰り返し(久々、別々)は文体が古く感じます。なぜ「子供」でなく、「子ども」と書くのかなども知っておくといいでしょう。

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